人事・総務トピックス

人事・総務・労務関連、およびベトナムの情報をお届けいたします。

【No.49】“具体性”をいかに担保するか・・・其の二

人事考課(評価)を考える時、

(1)「年末調整を一人で全てできる能力(知識)を保有する」と

(2)「年末調整を間違いなくやり終えた」

この(1)、(2)の二つの文書をお読みになられて、

どのように感じられますか?

 

(1)⇒(2):「年末調整を一人で全てできる能力(知識)を保有する」から

「年末調整を間違いなくやり終えた」と言えるでしょうか?

また、

(2)⇒(1):「年末調整を間違いなくやり終えた」から

「年末調整を一人で全てできる能力(知識)を保有する」と言えるでしょうか?

ならば、

(1)=(2):「年末調整を一人で全てできる能力(知識)を保有する」=「年末調整を間違いなくやり終えた」と言えるでしょうか?

 

人事考課(評価)制度では、次のような“考課(評価)項目”の選択が重要です。

(1)の“能力(知識)の保有”を考課(評価)項目にするのか?

この事例では、「年末調整を一人で全てできる能力(知識)を保有する」か否か、あるいは、どの程度保有しているのかどうかの考課(評価)。

(2)の“仕事の結果”を考課(評価)項目にするのか?

この事例では、「年末調整を間違いなくやり終えた」か否か、あるいは、どの程度“間違った”かの考課(評価)。

何れを選択するかを決めなければなりません。

企業は、“雇用契約”として、何れを選択するでしょうか。

 

“能力(知識)の保有”の考課(評価)方法を考えてみます。

年末調整に関する“ペーパーテスト”で評価しますか。

又は“頭の中”を開けて目視いたしますか・・・失礼いたしました悪い冗談です(汗)

“仕事の結果”は、やり方等の“プロセス”も含めてチェック可能です。仕事ですから。

 

ならば“能力評価”は必要ないのか?

仕事をおこなう上で、保有能力の“知識”“技術”“技能”は必要条件、場合によれば“経験”も・・・仕事を任せるための“能力評価”は不可欠です。

ただし、人事制度とすれば「評価すれど処遇せず」でしょうか。

 

山口和夫

(2014.1.8発行)

【No.48】“具体性”をいかに担保するか

コンサルティングの“具体性”の必要性につきましては、

何度となく、“しつこく、しつこく”書かせていただきました。

“人事制度は雇用契約”です、“賃金”“評価”“身分”に関わる事柄ですから、

“制度”に具体性がないと“雇用契約”にはなりません。

“制度づくり”の商品が、

コンサルティング手法”のパッケージ商品なら良いのですが、

“既製品”のパッケージ商品(どこを切っても金太郎飴)では

“具体性”を持った“雇用契約”になるのかどうか、甚だ疑問です・・・。

合わない身体に無理やり“制度”を着せる

“努力”と“テクニック”は必要でしょうが(笑)

「その服(制度)お似合いですね」の一言は、

企業にとりましては“不幸”であり“迷惑千万”です。

折角学んだ“コンサル商品”、使ってみたい気持ちは“よくよく”分かりますが(涙)

お金も、時間もかかっていますから(笑)

 

このような姿勢は、

我々コンサルタント側の大問題ですが、

ご依頼をされますお客様にも

“具体性”に関しまして、

さまざまな問題がございます。

一番の問題は、

コンサルティングを依頼する“具体的な必要性”が明確でないケースです。

その“目的”が、

「“公平”で“公正”で、かつ“納得性”の高い制度づくり」ではなくとも

※このような制度があればお教えいただきたいのですが(笑)

例えば、次のようなものであっても

「賃金カット・人件費削減が目的である」とか

「リストラが目的である」とか

「成果の出ない社員の排除が目的である」とか、

明確であれば、未だしも…。

 

“人事制度”にご依頼時点で、当然、問題は多くあるのですが、

かと言って“人事制度の改革”や“構築”の必要性が具体的ではなく、

“制度改革後”の姿も描けていない…、

 

“評価制度”がないので、評価制度を導入したい、とのご要望、

なぜ“評価制度”が必要なのか、

“評価制度”にどのような仕事をさせるのか、

“評価制度”が機能するとどのようになるのか、

等々、“人事屋”的な答えではなく、

経営者として“具体的な答え”が必要です。

 

コンサルティングのご依頼があって、

「企画ご提案書+お見積り」を提出して

ご採用いただき、着手

セレモニーは恙なく終わり、

“制度改革”の御旗の元

PTも立ち上がる

時は流れるが、成果物なし・・・

そして、“クレーム”

間違っても、この地獄に落ちませんように

注意・注意

 

次回はお休みをいただきます。

 

山口和夫

(2014.12.25発行)

【No.47】「企画書」が採用されました

「企画ご提案書」と「お見積り」を提出した企業から

ご契約いただける旨の連絡をいただきました。

コンペの結果、ご採用いただき

心引締まる思いでコンサルティング“スタート”です。

いつもそうなのですが、

これから10ヶ月間どのようなやり取りがあるか、とても楽しみです。

依頼主のご希望、現在問題と考えておられる事柄、

おやりになりたいこと・・・

思いが褪めぬ間に、“kick off”(笑)

早速来週にお打合せ、必要な資料を全てお預かりして、

診断開始です(汗)

 

以前にも書きましたが、“診断”の観点は次の五つです。

1.LC:“法令との関係”をチェック…法律違反箇所の指摘だけではない

2.RC:“内在する危険”をチェック…定めることによるリスク、定めないことによるリスク

3.CS:“企業満足”…企業(社長)の方針が徹底されているかをチェック

4.ES:“従業員満足”…社員の“動機づけ要因”か否かをチェック

5.CP:“費用対成果:コスト・パフォーマンス”をチェック

特に、処遇(人事)制度は次の5点を加えて診断をいたします。

1.処遇(人事)制度は、“経営の意思”を社員に伝える最適な手段になっているか

2.処遇(人事)制度は、経営と一体になった“システム”になっているか

3.処遇(人事)制度は、“経営戦略”を社員に浸透させる最適な手段になっているか

4.処遇(人事)制度は、“社員の行動と成果”を作りだす最適な手段になっているか

5.そして、“会社(社長)の思い”が、“方針”が伝わる制度になっているか

 

就業規則、評価制度、賃金制度、退職金・諸規程・・・

労働時間管理、キャリアプラン等々の診断

手間のかかる作業です(汗)

診断報告書の提出が2ヶ月後、

その後、見直し・新たに策定・改定と続きます。

 

山口和夫

(2014.12.18発行)

【No.46】「企画書」の提出が終わりました

前回、お話をご紹介いたしました企業への

「企画ご提案書」と「お見積り」を作り、

昨日提出いたしました。

コンサルタント業のやり方とすれば、

「企画ご提案書」と「お見積り」は数字を変えるだけで

同じ内容の方が楽ですし、

手っ取り早くできるのでしょうが・・・。

私は、この仕事を始めた頃から、

当然ベースになるものがあってですが、

ご依頼のある一社一社、表紙の「タイトル」から見直しをし、

「企画ご提案書」を書き始めます。

大手コンサル会社の

「企画ご提案書」と「お見積り」を拝見する機会が時々あるのですが、

同じコンサルタント会社の、

“同じようなテーマ”の「企画ご提案書」は、ほぼ同じです。

当然と言えば、当然、導入する“人事制度”もほぼ同じですから(笑)

「お見積り」の数字もほぼ同じ(笑)、

私の提出いたします「お見積書」と比べると

“0”が一つ多いですが(涙)

 

ヒアリングの時、

“企業は、社長は、担当者は、何を望み、何をしたいのか”

の情報を十分“仕入”ておいて、

その情報を基に一気に「企画ご提案書」書き上げる・・・、

とは、私の場合はいきません(笑)し、

書上げた後も、“少し見直し”“大きく見直し”となかなか完成いたしません。

頭は一つ、悩んでも似たり寄ったりですのに(笑)

でも、実はこの時間が、

ご契約をいただいた後の“パワー”になりますし、

それにも増して、

「企画書」のご説明の場面での“迫力”を生んでくれます。

セミナーの“レジュメ”づくりも同じです。

準備段階で、如何に考え抜くか、大切なポイントです。

“人事制度”+“就業規則”=“雇用契約”を熱く解説する(汗)

日々が続きます(笑)

 

次の「企画書」を今から書き始めます(汗)

 

山口和夫

(2014.12.11)

【No.45】コンサルティング着手前後

昨日、コンサルティング(具体的には人事制度の見直し)の企画書を提出するために、

ある企業とお打合せをしてまいりました。

社員数150名程の“金属製品製造業”、

典型的な“ニッチ産業”で高収益、

見かけ上(汗)、経営は安定しています。

一方で、“高収益”が全ての問題点を“曖昧”にしています。

社員の75%は、製造ライン、現業部門に所属、

所謂、“worker”と呼ばれる方々です。

8年ほど前に、“人事コンサル”を入れられて人事制度を構築し、

現在に至っています。

コンピテンシーをベースにした(?)“人事制度”です、

と言うよりは、

矢鱈“コンピテンシー”と言う言葉が出てくる“人事制度”でした(笑)

悪くは当然ないですし、機能させれば、機能するはずですが・・・。

そしてもう一つ、人事屋が読めば分かるであろう(?)、人事屋が使う言葉がいっぱい(笑)

これでは、総務の方々でも理解は難しいと思います。

況してや、言わずもがな“社員”の皆様には、意味不明・・・。

私もよく分かりませんでした(汗)

典型的な“コンサルティング術”で、“煙に巻く術”でしょうか(笑)

 

組織を維持・管理し、“人=社員”を動かすための“人事制度”の筈が・・・

会社(社長)の考えを“社員”に浸透させる“道具”の筈が・・・

“人事制度”は“雇用契約”だった筈が・・・

年功的運用を余儀なくさせる現実に(涙)

 

“問題点”を見つけだして“問題の解決を図る”とか

“品質”を“ラインの中で作り込む”とか、

“コスト意識を持った行動をとれ”とか、

“協調性の発揮”とか

“部下指導”とか

“チョコ停をなくせ”とか

これらは、“スローガン人事(評価)制度”や“インデックス人事(評価)制度”の典型ですが、

雇用契約”は具体性が最大のポイントです。

と言うことは、“人事制度”も具体性がポイント

もう一歩踏み込んで、具体性を担保すれば

機能するのになーと、“ダメだし”ではなく、

前向きな、企画案を頭の中で組み立てていました。

“問題点を見つける人”と、

“問題解決案を作る人”と、

“現場で実行する人”と、

“実行させる人”

一人の社員であれば理想なのですが・・・。

なかなか難しいです。

役割を担わせ、それぞれを評価しないとなりません。

 

“正鵠”を得た、「企画ご提案書」が書けそうです

お見積りも合わせて(笑)

 

山口和夫

(2014.12.4発行)

【No.44】企業の“方針管理”とコンサルティング

企業(社長)の“方針管理”に則った

“制度”作り、

“規則・規程”作り、

雇用契約”作りが必要と考えます。

我々は、“制度”作りのプロですが、

“経営のプロ”でもなければ、

その企業の“商いのプロ”でもありません。

少なくても私は(笑)

また、

“規則・規程”作りの“プロ”と言いましても、

就業規則の“絶対的必要記載事項”なら作れるでしょうし(汗)、

“モデル就業規則”を真似た、“一般論”ならお手のものでしょうが、

中堅・大手企業の“規則・規程”も

なかなか手強い事があります。

言い方を変えますと、

我々が作らない方が良い“規則の条文”や“規程”が多くあります。

正しくは、“作れない”・・・でしょうか(汗)

誰が作るのか?

会社より必要とする“内容”を伺って、

形(条文)にするのが“我々”の仕事、

これも難しい・・・(汗)

そして、“必要とする内容”と“条文”が同じかのチェックの他

法的チェック、リスクチェック、企業満足チェック、従業員満足チェック、“費用対効果”チェック等が必要です。

 

“人事制度”も同様です。

出来合いの“考課項目”

Excel大活躍の“賃金テーブル”

現場を知らない意味不明の“着眼点”

人事制度は、制度のパーツを組み合わせて作り上げます。

ただし、“部分最適解”は“全体最適解”にならズ!

注意すべきことの一つです。

 

反論もあると思います。

中小企業は、“方針管理”がない・・・。

本当でしょうか。

少なくても“方針”はあるでしょう、

百歩譲って、“方針”はないとしても、

社長のやりたいこと、

会社のやりたいことはあるでしょう。

そのために社員を動かす方法として

“制度”があります。

雇用契約”として

就業規則”があります。

“方針管理”の方法としての

“人事制度”“規則・規程”

の役割を考えて、事に当たる必要があります。

 

山口和夫

(2014.11.27発行)

【No.43】“人事制度”作り“理想”と“現実”のギャップ

中小企業の“人事制度”づくりは、

制度のパーツを組み合わせて作ります。

当り前ですね(笑)

大企業でも同じですか・・・(笑)

“職務・職責等の違いを明確にする階層制度”

“組織の運営に関わる役職制度”

“人事制度のかなめ人事考課制度”

“賃金体系を含めた賃金制度”

“重い荷物の退職金制度”

“社員を戦力化する指導・育成制度”

“制度を雇用契約にする就業規則・諸規程”

それぞれの制度を完成させ

かつ、相互に強く関連させ機能させる。

しかも、依頼主のご希望を入れ、

法違反を極力避け(笑)

社員の方にも理解をいただき、

8割以上の方々に満足頂く・・・(汗)

コンサルタントの仕事は、

とても重いです。

 

次のようなこともお考えください。

上のような“大命題”を無視して、

ご依頼のあった企業に

先生が“自由に”制度構築ができるとしたら

どのような“制度”を作り上げられるでしょうか。

 

建築家に、家を建てるロケーションを自由に選ばせ、

まあ、土地の広さぐらいは限定いたしましょうか

“200坪”と。

建築費用として1億円用意いたします。

逆に、路地を入った日当たりの悪い“20坪”の土地と、

建設費用、全てで1,000万円。

ご依頼主にご満足頂く・・・、

プロの真価が問われます。

 

 

“制度構築”のご依頼のあった

その企業にとって、

その企業に勤める社員にとって、

“よい人事制度”とはなんでしょうか?

それぞれのコンサルタント

確りと信念を以て

答えを持つべきです。

また、持たなければ、仕事はできないと思います。

 

山口和夫

(2014.11.20発行)